CEO挨拶
「自分で考えて、主体的に行動することができる子どもを、どんどん増やしていきたい」
私たち社員一同がFountainという会社を立ち上げ、事業を展開している理由は、このことに尽きます。
「自分で考える」。
「主体的に行動する」。
これらは一見すると当たり前のように感じますが、実はなかなか難しいことだと思います。私自身も、日々の生活に流され、ついつい忘れてしまうことが多々あります。
そんな時に、常に思い出す言葉があります。「刺激と反応の間にはスペースがある」。
私の愛読書である、スティーブン・コビー著「7つの習慣」にある言葉です。
この言葉の意味する「刺激」とは、身近なことでは、他人の言動や振る舞い、出来事など。大きな事象では、自然災害や、他国からの一方的な武力侵攻、未知なる感染症の流行など。あるいは、既に起きてしまった過去の出来事や、自分の生まれ育った境遇など。
つまり、自分でコントロールすることができない外圧のことです。
これに対して「反応」とは、「刺激」に対する自分自身の思考や行動のことを指します。
つまり、自分でコントロールすることができる、主体的な振る舞いです。
例えば、自分が道を歩いている時に、目の前でお年寄りが突然、倒れてしまったとします(刺激)。
この時、自分ならどうするか(反応)?
・率先して助ける
・誰かを呼ぶ
・助かることを祈る
正解は、・・・ありません。
私は、このお年寄りの命を救うために、これら全てを選択したいし、それ以外の選択肢があるなら取りたい、と思います。
敢えて言えば、正解は、与えられた選択肢の中から正解を求めるのではなく、「主体的に自分の正解を求めて取り組むこと」、であると私は考えます。
このように考える私自身の原体験は、野球部に所属していた高校時代にあります。
高校球児であれば、誰もが憧れる甲子園に、自分のエラーで出場できなかった、という経験です。
あと一つ、アウトが取れていれば甲子園に出場できたのに、自分のエラーで逆転されてしまった。
その瞬間は、絶望して、自暴自棄になってしまうような心境でした。
それでも、チームメイトや監督、親、周りの方々の助言や支えなどで、考え方が変わりました。
「エラーしたらどうしよう」、と思うのでなく、「しっかりと準備をしておくこと」、「どんな状況でも強気でいられる心を持つこと」、と。
「エラーした事実は変えられないが、エラーしたことによるその後の取り組みは変えられる」。
この考え方は、あれから四半世紀が経った今でも、私のアイデンティティとして刻まれています。
大きなミスを犯した時、自分を責めてしまったり、他人に責任を転嫁させてしまったり、こうしたことは日常的にあることかと思います。
人間ですので、それは当たり前のことです。
そして、それをしてしまうことは決して悪いことではない。
しかし、一拍置いて、刺激と反応の間を意識してみると、実は広大なスペースが広がっていることに気が付くと思います。
私たちは現在、とりわけ、部活動に励む子どもたちの成長を後押しする事業を推進しています。
その子どもたちが、どうしたらもっと自分の技術が伸びるのか、どうしたらチームメイトとの関係をより円滑にできるのか、様々な施策を通じて、主体的に考え、行動できる子どもの背中を後押ししていきたい。
こうしたことは、部活動だけではなく、人として成長していく上で、最も大切なことである、といっても過言ではないと考えています。
「自分で考えて、主体的に行動することができる子どもを、どんどん増やしていきたい」
私たちは、このような思いで、事業を進めています。
合同会社 Fountain CEO 刑部仁